信頼関係

 

 たまにはポジティブな記事を書く。

 

昨日は一日,予定をキャンセルして以下の本を読みまくった。

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これは信頼について書かれた本で,信頼とはそもそも何なのか分かっていない私にとって非常に有意義な一冊となったと思っている。

 

読んでからまだ1日しか経っていないわけだが,この本を読むことでちょうど今日,信頼関係を築けたと感じられる体験ができた。

 

それはバイト先のことである。私はとあるアパレル店員で,相手は服を買いに来たお客さん。信頼関係を築けたと感じられた理由は,主に2つ。1つは,そのお客さんと誠実なコミュニケーションを取れたから。もう1つは,そのコミュニケーションを通じて,私の発言を信じて商品を購入してくれたからだ。

 

 前者についてもう少しだけ詳しく話してみる。そのお客さんは,ある柄のシャツを買いたい一方で,それがとあるコンビニ店員の服装のようかもしれないと話していた。信頼関係を重視せず,短期的な利益だけを追求する以前の私であれば,「ああ,私はコンビニの服装には見えませんよ。むしろおしゃれで・・・」という風に答えていただろう。しかし,あの本には「正直でいること」が信頼関係を結ぶことで大切だと書かれていたことを思い出して,「・・・確かに,某コンビニ店員の服装かもしれませんね(笑)」と答えた。結果的に,それで私とお客さんの距離は大きく縮まったように思える。

 また,もう1つのエピソードもある。そのお客さんは,検討している服がどれくらいしわがつくか,気にしていた。私の周辺には,しわがめちゃくちゃついている服,そこそこついている服,全くついていない服の3つがあった。今までの私なら,「お客さんが検討している服は,この全くしわがつかない服くらいしわがつきませんよ(笑)」と嘘をついていたかもしれない。でも私はまた,正直でいようと思ってしわがつくということを正直に伝えた。

 

 そのコミュニケーションを通じて,私の発言を信じて商品を購入してくれたことで,私はそこで初めて,信頼関係を結ぶことがなぜ大切なのか,気付かされた。なぜ正直で,誠実で,相手のことを第一に考えることが最も大切なのか,気付くことができた。

 

 このお客様でなく,別のお客様に対しても,誠実に対応したところ,結果的に商品を購入してくれた。具体的には,商品のメリット・デメリットをきちんとおはなししつつ,最終的な選択をその人に委ねた。また,相手が気にしている,見えている世界に入り込み,そこでの問題を解決したり,店員である私に気兼ねることなく商品を購入できるような手助けをした。例えば,お値段が気になるようであれば,こちらの商品でも構わないと思います,ということで,店員であれば高いものを買わせたいはずなのに,それでも安いものを買わせようとするということは,本当に私たちのことを考えてくれているのだと思わせることが,いや,思っていただけけた。

 

 結果的に,この本に書かれていたことが実際にはどういうことを意味するのか,実際に感じられた一日だった!信頼関係を築くには,まず何より,他者指向的でいること。それはすなわち,信憑性があること(正直であること),信頼性があること(相手の期待に応える能力があること),親密さがあることである。そして,信頼関係を築くためには,まずこちらから動くということ。相手から金やインセンティブを出されるのを待つのではなく,こちらから積極的に動くこと。そして,「リスク」を取ること。「リスク」を取って初めて,相手との間に信頼関係を築ける。

 

 今日は疲れたのでもう寝る。いい一日だった。