贖罪

私は今まで、他者に対して本当に酷いことをしてきた。本当に酷い暴言を吐いたこともあったし、相手の人権を侮辱するようなことだって言った。昔愛していた人に対しても心許ないことだって言った。それは、相手を深く傷つける行為だ。

 

自分が犠牲になってでも、贖罪をしなければならない。一生をかけてでもだ。自分は自分のためだけに生きることなんて到底できない。例え、それが報われない世界だとしても。やらねばならぬ。そう思ったから、だ。正しいからでもかっこいいからでもない。

 

それが私の生きる目的だ。誰かのためになるようなことをする。それがどんなに苦痛を伴い、無様で、滑稽なことだったとしても、やらねばならぬ。

 

神条紫杏は生まれつきそういう人間だったかもそれないが、私は今ここでそういう人間になった。

 

目的とは、それを果たしていれば死ぬときに後悔が残らないと言うものだとおもう。私は、これが生きる目的だとおもう。